歴史を紡げない民族

 今日はちょっと辛辣な内容になります。
 アルジェリアの件です。
 
 「この問題はアルジェリア国内の問題なのだからアルジェリアの判断で軍事行動を起こされても仕方ない」とか言う人がいますが、この問題はそもそもアルジェリアの統治能力が及んでいないからこそ起きた問題であるのですから、いまさら国内問題だと言い張るには無理があるでしょう。
 もはや言い訳にすらなりません。
 だいたい国内の治安維持活動は警察の仕事であって軍隊の仕事ではありません。
 つまり軍隊を出す時点でその国の治安維持活動の限界を超えているというコトであり、軍隊を出す行為は暗に「対外国部隊を使う=国内問題には留まっていない」とアルジェリア自身が認めているコトに他ならないワケです。
 ですから昨日言いましたように、もはやこの問題はアルジェリアも含めてテロリストらを国家と同じ扱いで見るべき問題なのです。
 
 結局は内紛です。
 日本人はその内紛に巻き込まれただけなのです。
 全ての責は(広い意味での)アルジェリア人達にあります。
 どうしてあの辺の人間達は、いまだに経済発展を目指さず、目先の権力闘争にいつまでも明け暮れているのでしょうか。
 
 それは結局、歴史を紡げない民族でしかないからです。
 歴史を紡ぐというコトはどういうコトか、それは未来を想像できるコトであり、想像出来るからこそ未来を創造するコトができるワケで、すなわち過去を振り返り歴史を紡ぐ行為とは未来を創るコトに他ならないんですね。
 ですから歴史を紡げない民族は、未来を想像するコトができないので、自分の利益しか、目先のコトしか見えないのです。
 自分の子供のため、孫のため、その子孫達のために今をどう生きるのか、自分の国と民族をどうするのか、こういう発想が出てこないのです。
 歴史を持っている民族は、こういう感覚は意識せずとも無意識的に意識して行動出来るのですが、歴史を持っていない民族は無意識ですら意識出来ないから、目先のコトしか見えなくなるワケです。
 だから権力闘争=内紛に明け暮れる。
 アフリカの多くの国の現状です。
 
 いまのアルジェリア政府もそうです。
 早速軍隊を使ってテロリストらに攻撃を加えたようですが、その結果として多くの“無関係な”人質の命が犠牲になってしまいました。
 あまりにもお粗末な行為です。
 やるにしても、最低でも深夜に夜襲をかけるとか、そもそももうちょっと時間をかけて消耗させてから行動するとか、だいたいにしてアルジェリア程度の国の軍隊なんてたかが知れているのですから、他国の軍に協力を要請するとかすればよかったのです。
 アメリカなんかは救出用の米軍特殊部隊を用意しているとか聞いたのですが、素直にそれの到着を待てば良かったのです。
 アメリカがイヤならフランスでもいいんです。
 とにかくアルジェリアがいまやるべきコトは、最初から無いに等しいアルジェリア国家の国家としてのプライドなんかではなく、人質にされた国々の怒りを出来るだけ抑えるコトのハズです。
 もしアルジェリアが経済発展して先進国に近づきたいと思うのであれば、先進国との協力関係を強化するコトを第一に考えなければなりません。
 特に日本なんて、宗教上の問題もありませんし、過去にいざこざがあったコトもありませんし、何より手を組みやすい相手です。
 それなのにアルジェリアのやったコトは、つたない軍事行動によって人質に犠牲を出すという、火に油を注ぐ行為でした。
 過去を振り返れず未来を想像するコトが出来ない、その程度の国家のやるコトです。
 
 正直今回の件では、これだけをもってアフリカ全土のコトを言うのは言いすぎだとは思っていますので、控えめにアルジェリアとその周辺国と言いますが、本当に怒りしか湧きません。
 あの辺の国々対しては日本は喧嘩を売られたのです。
 所詮歴史を紡げない民族はその程度だと、改めて再認識したってコトです。
 
 これでますます今後どうすべきか、昨日語ったコトをさらに推し進めていくべきではないかと思います。